会社でこれからアジャイル開発を実践していくために、まずは資格を取得したいと考える方も多いと思います。
この記事では「認定スクラムマスター」になるための方法と実際に研修を受けた感想を説明・共有します。
アジャイル開発の資格で何かいいものないかな?
「認定スクラムマスター」という資格があるよ!
私が資格を取得した時に研修の感想やメリットを共有するね。
・「認定スクラムマスター(CSM)」とは何かわかる。
・認定スクラムマスターの取得方法や研修内容を知ることができる。
・実際に研修を受けて感じたメリット・デメリットを知れる。
認定スクラムマスター(CSM)とは?
認定スクラムマスター(Certified Scrum Master)とは、Scrum Alianceが提供する認定資格です。認定資格取得に必要なカリキュラムを受講し、講師が推薦することで受験資格が与えられます。研修や試験内容に関しては、後ほど解説します。
認定スクラムマスターを取得することで、以下の役割と責任を果たすために必要な知識・スキルがある証になります。
・スクラムガイドに定義されたスクラムを確立させる
・スクラムチームが効果的に機能している状態を保つ
・スプリント中に開発者/プロダクトオーナー/組織への支援を実施する
・スクラムの考え方やプラクティスを理解してもらえるようスクラムチームや組織に働きかける
そもそもスクラムマスターって何?という方は、以下の記事をご確認ください。
CSMの研修情報
認定スクラムマスターの研修情報を表にまとめました。
様々な会社で研修が開催されていますが、ここでは知名度の高い2社を紹介します。
開催期間や時間帯が異なるため、ご自身のスケジュールに合わせて検討しましょう!
運営会社 | Agile Business Institute Inc. (アジャイル ビジネス インスティテュート株式会社) | 株式会社Odd-e Japan (オッドイー・ジャパン) |
---|---|---|
講師 | Joe Justice(ジョー ジャスティス) | 榎本 明仁(”ebacky”) |
研修期間 | 2日間(10:00-16:00) | 5日間(14:00-18:30) |
開催方法 | オンライン | オンライン |
研修費 | 161,139円(税込) ※認定機関へのライセンス登録料含む | 330,000円(税込) ※認定機関へのライセンス登録料含む |
言語 | 講師:英語 通訳あり:日本語 教材:英語/日本語の記載がどちらもある | 講師:日本語 通訳あり:- 教材:日本語 |
特徴 | スクラムをゲーム感覚で楽しみながら2日間で学習する。 | スクラムのマインドを5日間でみっちりと学習する。 |
CSM研修の難易度は?
Agile Business Institute Inc.の公式サイトでは「グローバル企業からスタートアップ企業まで世界中のあらゆる業界で、アジャイル変革を起こしてきたスクラムマスタートレーニング」と記載があります。
ソフトウェア会社やエンジニアだけにターゲットを絞ったものではなく、アジャイルの”いろは”を学習したい全ての人向けのカリキュラムとなっています。
実際に受講した所感としても、エンジニアだけでなく企画/事業職、マーケティング職、事務職など幅広い人が受講していたよ!
CSM、CSPO、CSDとありますが、スクラムを初めて学習する人は、CSM研修の受講をおすすめします!
CSM取得後に、企画/事業よりの職種であればCSPO、開発よりの職種であればCSDの流れで考えましょう。
CSMを取得するために認定テストはあるのか?
CSMを取得するためには、研修終了後のトレーナーの推薦&認定テストで合格する必要があります。
どのCSMの研修を受けても認定テストの内容は同じです。
ただし「トレーナーの推薦」は各トレーナーで判断基準が異なるため、事前にリサーチしておきましょう。
つまり普通に受講して取り組んでいれば推薦されます。
一方、認定プロダクトオーナー(CSPO)の資格は認定テストはありません。
研修修了後にトレーナーがCSPOに推薦することで取得できます。
実際にCSMの研修を受講したレポート
2023年1月に実際にCSMの研修を受講してきましたので、その内容を共有させていただきます。
CSPO研修を受講しようか悩んでいる人の参考になれば幸いです。
今回はジョー・ジャスティス氏の研修を受講したかったので「Agile Business Institute Inc.」の研修に申し込みました。
【講師紹介】
講師:Joe Justice(ジョー ジャスティス)
Twitter:@JoeJustice
研修アジェンダ
研修は2日間(10:00-16:00)で実施し、ゲーム感覚で8つのステージに挑戦し、ゲームクリア(スクラムマスター)を目指すという内容でした。
【Day1】
・イントロダクション/本クラスのworking Agreementの説明
・各チームで自己紹介(チームは2日間固定)
・Scrum Game Start
Stage1. アジャイルの概要
Stage2. スクラムにおける各ロールの役割/責任
Stage3. スクラムイベント
Stage4. スクラムにおける見積もり
【Day2】
・チームメンバーとのチェックイン
・Scrum Game Start
Stage5. モブプログラミングの実践(上司にアジャイル導入のメールを出そう!)
Stage6. ここまでの学習のチェック(CSMテストの模擬問題の挑戦!)
Stage7. スクラムの3・5・3を実践
Stage8. Lean Coffee
・Scrum Game Clear (認定スクラムマスター試験へ向けた説明)
ジョーが常に楽しい雰囲気を作り出してくれていたので、2日間を通してグループで楽しく学習することができました。
ロールプレイの内容(Stage7. スクラムの3・5・3の実践)
スクラムマスター研修では、「スクラムの3・5・3」の実践として各グループで実際にプロダクトを作成するというロールプレイを通して学習しました。
プロダクトを作成すると言っても、実際にプログラムを書く訳ではないので安心してください。
例えば、
・サイコロの出た目によってお昼ご飯のジャンルを決める!
・チームメンバーの趣味や特技をクイズ形式で学習できる!
など、Googleで検索すればヒットするサイコロアプリやクイズアプリを利用しているチームが多かったです。
本ロールプレイは、スプリントプランニング〜レトロスペクティブまでのイベントを経験し、インクリメント(作成物)を出す流れを学習することが目的です。
2日間の集大成として、チームで楽しみながらスクラムを実践してみてください!
CSM研修を受講して感じたメリット
2日間の研修を受講して、実際に感じたメリットを共有します。
個人の体験で印象深いものを抜粋しています。皆さんの参考になれば幸いです。
※「スクラムの基本知識を学ぶことができる」などの当たり前のことは割愛してます。
CSM研修を受講して感じたデメリット
逆に2日間の研修を受講して、少し物足りなかった部分も挙げておきます。
上記デメリットは、既にスクラムを実践している人向けの観点であるため、CSMの一つ上のクラス「Advance Certified Scrum Master」でで深く学べるのかもしれません。
2日間通してスクラムをゲーム感覚で楽しく受講できたため、初心者向けの研修としては内容・質ともに十分満足できる研修でした。
スクラム関連のおすすめ記事
スクラム開発をもう少し勉強したい!と思った方は、以下の記事がおすすめです。
実際に私が読んだ本の中で「絶対に損しない」初心者が読みやすい本をピックアップしてレビューしています。
教本選びのご参考になれば幸いです。
コメント