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【認定スクラムマスター】CSMの研修概要と受講して感じたメリット・デメリット

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会社でこれからアジャイル開発を実践していくために、まずは資格を取得したいと考える方も多いと思います。

この記事では「認定スクラムマスター」になるための方法と実際に研修を受けた感想を説明・共有します。

開発者

アジャイル開発の資格で何かいいものないかな?

とも坊

「認定スクラムマスター」という資格があるよ!
私が資格を取得した時に研修の感想やメリットを共有するね。

この記事でわかること

・「認定スクラムマスター(CSM)」とは何かわかる。
・認定スクラムマスターの取得方法や研修内容を知ることができる。
・実際に研修を受けて感じたメリット・デメリットを知れる。

目次
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認定スクラムマスター(CSM)とは?

scrum-CSM

認定スクラムマスター(Certified Scrum Master)とは、Scrum Alianceが提供する認定資格です。認定資格取得に必要なカリキュラムを受講し、講師が推薦することで受験資格が与えられます。研修や試験内容に関しては、後ほど解説します。

Scrum Alliance
2001年に設立された非営利団体です。スクラム関連資格の認定を行っており、認定資格の所有者数は、世界中で100万人を超えています。
[認定資格]
・認定スクラムマスター(Certified Scrum Master)
・認定スクラムプロダクトオーナー(Certified Scrum Product Owner)
・認定スクラムデベロッパー(Certified Scrum Developer)

認定スクラムマスターを取得することで、以下の役割と責任を果たすために必要な知識・スキルがある証になります。

スクラムマスターの役割と責任

・スクラムガイドに定義されたスクラムを確立させる
・スクラムチームが効果的に機能している状態を保つ
・スプリント中に開発者/プロダクトオーナー/組織への支援を実施する
・スクラムの考え方やプラクティスを理解してもらえるようスクラムチームや組織に働きかける

そもそもスクラムマスターって何?という方は、以下の記事をご確認ください。

CSMの研修情報

認定スクラムマスターの研修情報を表にまとめました。
様々な会社で研修が開催されていますが、ここでは知名度の高い2社を紹介します。

開催期間や時間帯が異なるため、ご自身のスケジュールに合わせて検討しましょう!

運営会社Agile Business Institute Inc.
(アジャイル ビジネス
インスティテュート株式会社)
株式会社Odd-e Japan
(オッドイー・ジャパン)
講師Joe Justice(ジョー ジャスティス)榎本 明仁(”ebacky”)
研修期間2日間(10:00-16:00)5日間(14:00-18:30)
開催方法オンラインオンライン
研修費161,139円(税込)
※認定機関へのライセンス登録料含む
330,000円(税込)
※認定機関へのライセンス登録料含む
言語講師:英語
通訳あり:日本語
教材:英語/日本語の記載がどちらもある
講師:日本語
通訳あり:-
教材:日本語
特徴スクラムをゲーム感覚で楽しみながら2日間で学習する。スクラムのマインドを5日間でみっちりと学習する。
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CSM研修の難易度は?

CSPO-difficult

Agile Business Institute Inc.の公式サイトでは「グローバル企業からスタートアップ企業まで世界中のあらゆる業界で、アジャイル変革を起こしてきたスクラムマスタートレーニング」と記載があります。

ソフトウェア会社やエンジニアだけにターゲットを絞ったものではなく、アジャイルの”いろは”を学習したい全ての人向けのカリキュラムとなっています。

とも坊

実際に受講した所感としても、エンジニアだけでなく企画/事業職、マーケティング職、事務職など幅広い人が受講していたよ!

CSM、CSPO、CSDとありますが、スクラムを初めて学習する人は、CSM研修の受講をおすすめします
CSM取得後に、企画/事業よりの職種であればCSPO、開発よりの職種であればCSDの流れで考えましょう。

CSMを取得するために認定テストはあるのか?

CSPO-PASS

CSMを取得するためには、研修終了後のトレーナーの推薦&認定テストで合格する必要があります。

【認定テストの概要】
制限時間:60分
形式:オンラインでの4択
問題数:50問
合格ライン:37問以上正解で合格

どのCSMの研修を受けても認定テストの内容は同じです。
ただし「トレーナーの推薦」は各トレーナーで判断基準が異なるため、事前にリサーチしておきましょう。

【推薦できない場合
・すべてのカリキュラムを受講できていない。(私用などで参加できていない)
・研修中に出される宿題を実施していない。
・グループワークや研修時の態度で適正なしと判断される。

推薦できる場合
・不合格の事例に当てはまっていないこと。

つまり普通に受講して取り組んでいれば推薦されます。

一方、認定プロダクトオーナー(CSPO)の資格は認定テストはありません。
研修修了後にトレーナーがCSPOに推薦することで取得できます。

実際にCSMの研修を受講したレポート

CSM-image

2023年1月に実際にCSMの研修を受講してきましたので、その内容を共有させていただきます。

CSPO研修を受講しようか悩んでいる人の参考になれば幸いです。

今回はジョー・ジャスティス氏の研修を受講したかったので「Agile Business Institute Inc.」の研修に申し込みました。

【講師紹介】

講師:Joe Justice(ジョー ジャスティス)

Twitter:@JoeJustice

・あのビル・ゲイツの下でスクラムマスターをしていた経歴の持ち主
・Scrum.inc JAPANでプリンシパルコーチを務める
・トヨタ自動車やKDDI、NEC、日立、キャノンなどでスクラム導入実習をおこなう
・「SCRUM MASTER:アジャイル・トレーニング・セミナー」の著者

研修アジェンダ

研修は2日間(10:00-16:00)で実施し、ゲーム感覚で8つのステージに挑戦し、ゲームクリア(スクラムマスター)を目指すという内容でした。

【Day1】
・イントロダクション/本クラスのworking Agreementの説明
・各チームで自己紹介(チームは2日間固定)
・Scrum Game Start
  Stage1. アジャイルの概要
  Stage2. スクラムにおける各ロールの役割/責任
  Stage3. スクラムイベント
  Stage4. スクラムにおける見積もり

【Day2】
・チームメンバーとのチェックイン
・Scrum Game Start
  Stage5. モブプログラミングの実践(上司にアジャイル導入のメールを出そう!)
  Stage6. ここまでの学習のチェック(CSMテストの模擬問題の挑戦!)
  Stage7. スクラムの3・5・3を実践
  Stage8. Lean Coffee
・Scrum Game Clear (認定スクラムマスター試験へ向けた説明)

ジョーが常に楽しい雰囲気を作り出してくれていたので、2日間を通してグループで楽しく学習することができました。

ロールプレイの内容(Stage7. スクラムの3・5・3の実践)

スクラムマスター研修では、「スクラムの3・5・3」の実践として各グループで実際にプロダクトを作成するというロールプレイを通して学習しました。

【スクラムの3・5・3とは?】
スクラムガイドには3つの役割、5つのイベント、3つの作成物の説明が記載されています。
アジャイル界隈ではこれらをまとめて「スクラムの3・5・3」と呼ばれています。
3つの役割
 プロダクトオーナー、開発者、スクラムマスター
5つのイベント
 スプリント、デイリースクラム、スプリントプランニング、スプリントレビュー、レトロスペクティブ
3つの作成物
 プロダクトバックログ、スプリントバックログ、インクリメント
詳しくはこちらの記事「【5分でわかる】スクラム概要」で解説しています。

プロダクトを作成すると言っても、実際にプログラムを書く訳ではないので安心してください。
例えば、
・サイコロの出た目によってお昼ご飯のジャンルを決める!
・チームメンバーの趣味や特技をクイズ形式で学習できる!
など、Googleで検索すればヒットするサイコロアプリやクイズアプリを利用しているチームが多かったです。

本ロールプレイは、スプリントプランニング〜レトロスペクティブまでのイベントを経験し、インクリメント(作成物)を出す流れを学習することが目的です。

2日間の集大成として、チームで楽しみながらスクラムを実践してみてください!

CSM研修を受講して感じたメリット

Merit

2日間の研修を受講して、実際に感じたメリットを共有します。
個人の体験で印象深いものを抜粋しています。皆さんの参考になれば幸いです。
※「スクラムの基本知識を学ぶことができる」などの当たり前のことは割愛してます

・スクラム導入時の組織への効果や上司への提案方法など自社で利用できるノウハウが得られる。
・新米スクラムマスターが悩む「よくある質問」に対する回答を知ることができる。
・「心理的安全性が高い」環境の作り方を研修を受講しながら体験することができる。
・自身の職場での悩みをジョーに直接質問し、アドバイスをもらうことができる。
・実際の現場で利用されているツールを知れる。
・マイクロソフトやテスラで実践されている先進的なアジャイルを知ることができる。
・研修で利用していたMiroを研修後にいつでも閲覧できる。
・研修中に実施した模擬テスト問題が資格取得試験時にとても役に立った。
・他メンバーとスクラムにおける悩みや解決策を共有し合える。(スクラムコミュニティを築ける)

CSM研修を受講して感じたデメリット

Demerit

逆に2日間の研修を受講して、少し物足りなかった部分も挙げておきます。

・スクラム導入後の初期フェーズにチームがぶつかる問題に対するノウハウが知りたかった。
・休憩中やハッピーアワー時にジョーに直接質問が内容もクラス全体で共有して欲しかった。
・インペディメントやアクションアイテムの管理、進捗可視化といった手法の具体例が知りたかった。(バーンダウンチャートなどはあるが、これまでコーチングしてきた他社での事例などが知りたいかった)

上記デメリットは、既にスクラムを実践している人向けの観点であるため、CSMの一つ上のクラス「Advance Certified Scrum Master」でで深く学べるのかもしれません。

2日間通してスクラムをゲーム感覚で楽しく受講できたため、初心者向けの研修としては内容・質ともに十分満足できる研修でした。

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教本選びのご参考になれば幸いです。

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